【ブックレビュー】「幸せ」について知っておきたい5つのこと

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NHKで放送された「幸福学」白熱教室の内容が書籍化されたものです。幸福学の第一人者である二人の心理学者解き明かす幸せの秘密。

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収入や貯金額といった「客観的要素」で人が満たされることはない。自分自身の心の中で「主観的」に幸福を実感しない限り、人は幸せにならない

「幸せ」について知っておきたい5つのこと

2021年度の国連の国民幸福度ランキングは1位フィンランド・2位デンマーク・3位スイスと北欧の常連が並び、日本はなんと56位。過去最低の順位を叩き出しています。

自然も豊かで治安も良い国なのに、なぜか幸福度ランキングで毎年先進国で最下位。私たち日本人は、どうやったら「幸せ」になれるのでしょうか。こちらの本から学んでいきましょう。

目次

幸福とは

幸福になることはケーキを作るように、誰でもいつでも幸せになれる「幸せのレシピ」があるそうです。これまでの心理学的実験の結果から、3つの材料が判明しています。

幸福のレシピ
  • 人との関わり(social)
  • 親切(kind)
  • ここにいること(present)

どうやら一人では幸せなれないようです。スタバの店員さんと会話する、とかわずかな時間でもなるべく人と関わるだけで、幸せを感じられるのだそうです。

「人に親切にすることで、実は自分の満足度の方が上がっている」という研究結果もあり、人類は人と協力して生き延びてきた経緯があるので、これはDNAに刻まれた人間の本能なのかもしれません。

そして「ここにいること」。人は常に目の前に起きている事象だけを見ているわけではなく、過去の嫌な記憶や、明日のことなどに思いを馳せている時間が実は多く、この時間は満足度を下げているそうです。日曜日の夜に、翌日の仕事のことを考えて落ち込むなんて、もったいない。今目の前のことに集中して、感謝すれば、幸福度は増します。

幸福でいる方が、長生きするらしいですよ。

お金と幸せ

まさに当ブログのテーマです。

年収が多いほど、幸福度は上がるのか?というのは、よく聞く話題ですね。

米プリンストン大学の研究によると、年収が750万円を過ぎると、それ以降、幸福度は大きく伸びないことがわかっています。物質的満足と幸せは必ずしも比例しないということです。

モノに囲まれるより、経験にお金を使ったほうが幸福度高く、また自分に使うより、他人に使う方が、満足度が高いという結果もありました。

モノを買うより、経験を買った方が、人は幸福を感じる

仕事を「幸せ」に変える

キャリアやステイタスよりも、仕事に対する意義を持っている人の方が幸せを感じている、ということもわかっています。仕事に対する受け止め方を変えるだけで、出身地や収入レベルは関係なく、誰でも幸せになれる可能性を持っているということです。

レンガ職人の例は、私も新人研修で聞いたことがあります。

レンガを積んでいる人が3人に「何をしているのですか?」と聞くと、一人は「レンガを積み上げている」と答え、もう一人は「レンガを積んで橋を作っている」と答え、最後の一人は「街と街をつなぐ仕事をしている」と答えた。

仕事の意義を見出すことで、単調な仕事も素晴らしい仕事になる。自分次第で幸せになれる。そんな教えです。

ポジティブ思考の人は免疫機能も高く風邪をひきにくい、という研究もあるようです。面白いですね。

挫折や逆境と幸せの関係

人生では必ず「逆境」に陥り、「挫折」を経験する。これらから逃げるのではなく向き合うことで、困難から乗り越えるための回復力を鍛えることができる。

「幸せ」について知っておきたい5つのこと

逆境を乗り越える魔法があるわけではなく、私たちにできることは「困難を受け入れること」。嫌な感情をごまかしたりせず、向き合うことが大事なのだそうです。多少不快でも、これが「逆境」をコントロールできるようになる第一歩だそうです。

これは認知学では「メタ認知」と呼ばれていて、心理学のカウンセリングでも使われています。自分の気持ちに向き合い、それを客観的に冷静に分析することで、気持ちの整理ができて、心の平静を取り戻すことができます。

「不快さ」とは自分の主観的なもので、どうやら人は不快感を「自分の中にあるもの」を考え、その対極にある「快適」、つまり「便利さ」「柔らかさ」「触り心地」はどれも私たちの体の外にある。

この自分の中の不快という感覚をコントロールできればいい。

快適さを追求するのは素晴らしいけれど、それを求めすぎると、自分本位な行動をするようになり、結果、刹那的な喜びしか得られない。長期的な成長や発展はできない。by フロイト

幸せな人間関係

アメリカと日本の高齢者の幸福度を比べると、アメリカは年を取るにつれて幸福度が上がっていくのに対し、日本は右肩下がりなのだそう。その理由は、社会との結びつきの度合いではないかとのこと。

個人主義の西洋諸国はポジティブな感情の強度が強く、集団主義の日本や東アジアの儒教国ではネガティブな感情を大きくとらえるという文化からくる受け止め方の違いがあり、日本は特にこの傾向が強いのかもしれません。

年を取っても外に出て、お店でドアを押さえてあげるとか、運転中は道を譲ってあげるとか、ちょっとした親切をたくさんすれば、お互いの満足度が上がるらしいです。

幸福度を上げるためにたくさんの友達は必要なく、自分の弱みを見せられる人や、困ったときに頼れる親友が一人か二人いれば、それで十分幸福になれるそうです。

そして自分が幸せであれば、周りの人も幸せになる。

幸福は伝染する

まとめ

幸福度を上げるポイント

  • 幸福とは、主観的に実感するものであり、客観的要素で決まるものではない
  • 人と関わり、親切をたくさんして、今ここを意識する
  • モノより経験にお金を使う
  • 仕事にポジティブな意義を見つける
  • 逆境の不快感は一度向き合う、そして冷静に分析する
  • 年を取っても人と関わり、親切にする!

「幸せ」について考えた時、まず「いまここ」にある幸せに感謝して、自分以外の誰かに親切にする。「幸せ」になるのは、実にシンプルな方法でした。

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