今大人気の成田悠輔さんを始め、時代の最先端にいる天才たちが「これからの世界は、日本はどうなっていくのか」について語った本。
インタビュー形式で書かれているので、気軽に読めます。

未来はそんなに悪くないのかも。


成田悠輔さん「わけがわからない人間」が輝く時代
イエール大学助教授の、最近メディアで引っ張りだこの成田さん。データとアルゴリズムを使って、教育・政治の新しい形を研究しているお話が面白い!
- 教育は個人の能力・目的に合わせて個別最適化されていく
- 今の選挙制度は人でしか選べないが、AIによって個々の政策を支持できようになり、より民主主義的になる
成田さんのページはいろんな動画で話しているのをまとめた内容です。
斉藤幸平さん「脱成長で、格差と環境問題を同時に解決」
現在の資本主義がもたらす格差と環境問題に警告を鳴らし、脱成長コミュニズムに向かう!
- 環境問題を解決するために、脱成長路線でいく
- 市場成長が前提に設計されていて、環境破壊しまくる今の資本主義社会はおかしい
- 社会主義的要素を取り入れて、それぞれの得意分野をお互いに交換して生活が成り立つしくみを作って平和に仲良く、環境にも優しい世界を作りたい
これをコミュニズムと呼ぶそうです。富を循環させる、優しい理想の世界を想像させてもらいました。
小島武仁さん「マッチング理論で社会の歪みを正す」
需要と供給をマッチさせる技術を研究している人。マッチングアプリを使いやすくしたとかしないとか。
- 需要と供給のデータを集約して、ミスマッチをなくすしくみを開発中
- 保育園の募集、会社人事、臓器提供などに応用して実際すでに動いている
未来は良くなる、よくしていけると考えているほうが、前向きに研究に取り組めて、成果につながりやすい
今の若い人は個人情報を提供するのに抵抗はないと言われていますが、このように生活上のミスマッチが減り、希望に限りなく近い状況を手に入れることができるなら、データ提供も悪くないと思いました。
内田舞さん「最新脳科学から心を壊さない思考法」
「女性らしさ(ドラえもんでいうしずかちゃん的役割)」を求められる日本を飛び出して、アメリカで医師になり、現在マサチューセッツ総合病院小児うつセンター長をされている精神科医の先生。お子さん3人子育て中。
- イライラしたら「再評価」というテクニックを使う。感情を分解していき、本当の気持ちに気づくと冷静になれる。
- ネガティブ思考の人はそういう体質ということがわかっている(他の人と同じものを見ても、悪いことだけに刺激を受けやすい)
- コロナ禍で子どものメンタルも崩れてきている
- 「アルトルイズム」(他愛)は自分が抑うつを感じている時に、「自分が誰かの役に立っている」と感じると、その抑うつが和らぐという考え方。
- 子どもの自己肯定感を高めるには、メイとさつきのお父さんになる!→子どもの世界を否定せず、好奇心をもって一緒に入り込んであげる
- 女性が、ママが働きやすい環境は、つまり男性が働きやすい(休める)環境でもある。
- 「ラジカル・アクセプタンス」起こったことはそのまま受け止めて、前に進む力
アメリカは育休もなくて制度としては大変だけど、女性でも妊娠中でも能力を評価してくれる、というお話、高校生の頃に出会っていたら、人生の方向性が変わっていたかも。自分の娘にも、内田先生のように強くかっこよく生きて欲しいと思いました。
まとめ
- データ・アルゴリズムの研究が進むことで、教育・政治のあり方が変わる
- 今の資本主義を見直して、社会主義的要素を取り入れたら、もっと平和な世界が作れそう
- データを収集して需要と供給の最適解を出すことができる
- 意識的に考え方をコントロールして、心をケアしよう!
最先端の研究から、よりよい社会を実現するために、実用化されていきそうなお話。生きているうちにこの目で見たいです。

