「幸せな人生」を送るための指南書。

心理学関係の話は、基本的なよく聞く話ですが、色々な逸話や物語の引用があってとても面白いです。
悩まない。
くよくよ悩むのは、本当の問題から気を逸らすための人間お得意の逃げ場である。
抽象的な問題に逃げ込んで、現実の問題に向き合うのを避ける。
悩んだ方がラクなのだ。
「Think Clearly」ロルフ・ドベリ著
世の中の90%は無駄なこと。
そう考えると、余計なことに時間や労力を使わなくてすむ。
「Think Clearly」ロルフ・ドベリ著
このように、具体的な心の持ち方のヒントがたくさん書かれていて、心が軽くなります。
「カーゴカルト」の話は衝撃でした。私は初耳で、受けた衝撃を消化できず、数日間ずっと考えさせられました。
カーゴカルトは、メラネシア地域の島に伝わる信仰で、「神様が空から(食べ物などの)物資を降らせてくれる」と信じて空に向かって祈る儀式があるそうです。なぜそんな儀式が始まったかというと、起源は第二次世界大戦中に遡ります。その島に滞留していた米軍のために、飛行機部隊が救援物資がパラシュートで投下しました。それを見た島の人々が「空から水や缶詰が降ってくる!!」と驚き、自分達も空に祈れば、物資が空から降ってくるはずだ!と信じて祈り続けたそうです。なかなか降ってこないので、草木で飛行機を模したハリボテを作ったり、水平線をただただ見つめて待ったそうです。
そんなバカな!?と思う話ですが、実際にあった話だそうです。旧石器時代に現代人がタイムスリップしたら、同じようなことが起こりそうですよね。
この逸話から得られる教訓は「形式だけ真似しても全く意味がない。」
面白いですよね。
そして、最終章で、今の時代、多才よりもスペシャリストという話があり、私はなにか専門分野があるだろうか?これまでの人生を無駄に過ごしてきたんじゃ、、と絶望感に襲われそうになりますが、最後の結論に希望が見えます。
幸せな人生とは、外的な(物質的な)豊かさや、地位や名誉や財産よりも、自分の心の平静を保てる内部の豊かさにある
「Think Clearly」ロルフ・ドベリ著
