
前回までのあらすじ
私はとにかく情報収集すべく、不動産に関する本を何十冊も読み、無料セミナーにも片っ端から参加し、知識をつけた上で不動産投資を始める!と決意し、1ヶ月後には1棟目を契約し、融資も審査が通り、フルローンで購入できることになりました。

順調に進めば来春には夢の不動産オーナーになれる!!
と喜びも束の間。
なぜか建築計画が進まない・・・。
遅れる建築
仲介不動産からは「遅れているようです」の情報しかない。
まさか、詐欺じゃないよね??と若干不安になりつつ、様子を見守ることに。
建築予定の土地は家から近かったので、ちょくちょく様子を見に行きましたが、いつ行っても雑草はボーボー。なにかが進んでいる気配はなし。「不動産建築には遅れがつきもの」とは言いますが、なにせ初めての大きな投資です。
本当に大丈夫なのか??と不安な日が続きました。

街でその仲介会社の広告を見るたびに、「実在している会社だから、健全なはず」と自分に言い聞かせていました。
一方で、建築が数ヶ月でも遅れるのも不動産大家にとっては大問題。
不動産賃貸の市場は3月がピークと言われています。4月の転勤・異動や入学に合わせて、この時期に引っ越す方が急増するからです。つまりこの時期を逃すと入居者を見つけるのが厳しくなる。
昨今は異動や引っ越しもバラ付きが出てきているとは聞きますが、やはり賃貸需要のピークまでには完成して欲しいところ。
今回購入した物件は、同じ間取りのアパートが3棟並ぶうちのひとつなので、ピークが過ぎてから、新築の独身者向けのお部屋がたくさん余っていたら・・・恐ろしいですよね。
契約破棄した場合
契約時に支払った手付金は200万円。
このまま計画が進まず、アパートを建築するメーカー側から契約破棄になれば、倍返し。つまり400万戻ってきます。
私たちが痺れを切らして「やっぱりやめます」と契約破棄することできますが、その場合200万円は返ってきません。
一向に話が進まず、やみくもに時間ばかりが過ぎました。
数ヶ月後、ようやく届いた報告では、「市の建築確認がおりず、メーカー内部で揉めていた」とのこと。
それにしても数ヶ月連絡がないなんて、メーカーとしてどうなの?と信頼は失いかけていました。その後もこんな調子でのらりくらり言い訳が続き、仲介不動産から呼び出されたのは7ヶ月後の2017年2月でした。



契約時にお腹にいた赤ちゃんも、生まれたよね(笑)
妥協案
仲介不動産で告げられたのは「当初の予定からアパート完成が150日遅れる」という内容でした。



半年以上放置された挙句、5ヶ月遅れるってどういうこと!?
こちらは正式に契約して手付金も払っています。報告がくるまで半年以上ただただ待たされただけ。全然納得できません。
建築遅れも違約金を払う契約になっているので、書面通りにことを運べば、メーカー側は違約金として600万円以上支払う義務があります。裁判しても良いくらいです。
論点は「建築確認が下りず、図面を引き直していた」という事実に情状酌量の余地があるか。
なにも報告なく蓋を開けてみたら完成が5ヶ月遅れると言われ、心情的には怒り沸騰ですが、ここは大人です。冷静になれば、物件条件も良く、手に入れたいのが本音です。
違約金が全額支払われたら会社として経営がめちゃくちゃ楽になる!と浮かれましたが、話し合いを重ねた結果、妥協案は「100万円」の補填でした。それに加え、本来なら追加料金となるドアなどの建具・壁紙・ライトも無料アップグレード。600万円には及びませんが、悪くはない条件なので、受け入れることにしました。
再契約
最初に契約してから半年以上経過していたため、銀行から融資提案と審査を再度受ける必要があり(融資条件にも有効期限がある)、完成日も後ろ倒しになったため、一度契約を無条件破棄し、再度契約し直すことになりました。
住民票やら納税証明やら、再度取得しなければならず、経費がまたかかります。
自宅を購入する時に経験した方も多いかもしれませんが、不動産を契約する際には、「宅地建物取引士」の資格を持った方が、「重要事項説明書」と呼ばれる細かい契約書を読み上げ、お互い確認しなければならないのですが、これが1時間以上かかります。(しかも内容は初回とほぼ同じ・・)
決意してから1棟目をみつけるまでスピーディーだっただけに、再契約までの数ヶ月、心身ともに疲れ果ててしまいましたが、夢の不動産投資への再スタートを切ることができました。



全ては経験になる!と前向きにいきましょう!
不動産投資は誰でも参入できる反面、やはり正しく勉強・行動した人が成功する世界です。一緒に学んでいきましょう!